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眼瞼下垂

まぶたが十分に上がらない、もしくは全く上がらない状態のことを眼瞼下垂といい、まぶたが瞳孔(黒目)の上まで上げられないために視界が狭くなってきます。視野を確保するために、目を開けるための筋肉(眼瞼挙筋)を余計に収縮したり、額にしわを寄せて眉を持ち上げたり、あごを出して物を見ようとしたりと代償行為をしていることが多いため、見過ごされている場合も少なくありません。症状が進行すると、目の疲れ・肩こり・頭痛・ 吐き気などが出現することもあります。
眼瞼下垂の原因には大きく分けて、先天性(生まれつきの症状)と後天性(生まれた後で起こる症状)とがあります。
後天性眼瞼下垂の中で一番多いのは、老人性眼瞼下垂です。神経や筋の麻痺など特別な原因はなく、老化によって眼瞼挙筋腱膜(筋肉の末端)の弛緩や断裂がおこり、眼瞼挙筋の力が十分に伝わらないことが原因となります。
白内障、緑内障手術や比較的術後の炎症がひどかったものに見られるのが、内眼術後眼瞼下垂です。眼瞼挙筋そのものの障害によるものではなく、眼瞼挙筋と周辺組織との癒着によるものであったり、高齢者の方の場合には手術が誘因となって老人性眼瞼下垂が進行することもあるためにおこる眼瞼下垂です。
その他にアトピー・逆さまつげ・コンタクトレンズの長期使用・化粧などによりまぶたをこすることによって、腱膜が瞼板から外れたり薄くなったりしてまぶたが上がらなくなるもの、動眼神経(眼瞼挙筋を支配する神経)麻痺や重症筋無力症などの神経筋疾患、脳動脈瘤やくも膜下出血などの頭蓋内病変により突然起こる眼瞼下垂などもあります。

当科では主に後天性眼瞼下垂に対して手術を行っており、2006年には眼瞼手術(眼瞼内反などの手術を含む)を64件行っております。
眼瞼下垂の改善には眼瞼挙筋短縮術を施行しています。局所麻酔で皮膚切開したのち、緩んだ眼瞼挙筋を縫い縮める手術で、基本的には片眼ずつ別の日に手術を行うようにしています。術後にはまぶたの腫れや内出血が起こりますが、一・二週間程度でおさまることがほとんどです。一週間程度経過したところで、抜糸を行います。

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